必要保障額はどう計算する?共働き夫婦の目安と「不足分」の考え方
「万一のことがあったとき、今の保険で足りるのかな」
子育て中の共働き夫婦から、こうした相談をよくいただきます。
保険の金額は、なんとなく「3,000万円くらい」といった切り方をしてしまいがちです。でも本当は、ご家庭ごとに必要な金額はまったく違います。今回は、必要保障額の計算のしかたと、共働き夫婦ならではの目安の考え方をご紹介します。
必要保障額とは「不足分」のこと
必要保障額とは、世帯の収入を支える人に万一のことがあった場合に、「これから必要になるお金」から「まかなえるお金」を差し引いた不足分のことです。
- これから必要になるお金:これからの生活費、子どもの教育費、住居費など
- まかなえるお金:遺族年金などの公的保障、配偶者の収入、預貯金など
式にすると、とてもシンプルです。
必要保障額 = これから必要になるお金 − まかなえるお金
この差額が大きいご家庭ほど、保険での備えを厚く考える目安になります。逆に、配偶者の収入や預貯金でまかなえる部分が多ければ、必要以上に大きな保障は要らない、という考え方もできます。
計算の手順は3ステップ
ステップ1:毎月の生活費をざっくり把握する
家計簿が完璧でなくても大丈夫です。食費、住居費、光熱費、通信費、教育費など、「今の暮らしに月いくらかかっているか」を大まかに出してみましょう。ここでは「子どもが独立するまでの年数」を掛けると、必要な生活費のおおよその総額が見えてきます。
ステップ2:公的保障でまかなえる分を知る
万一の場合、遺族年金という公的な支えがあります。金額は収入や家族構成、お子さまの年齢などで変わりますが、「ゼロではない」という前提で計算することが大切です。そのほか、勤務先の弔慰金制度や、住宅ローンの団体信用生命保険(団信)でローン残高がなくなるケースも、まかなえる側に入れて考えます。
ステップ3:不足分を出し、夫婦それぞれで計算する
共働きの場合、ここが一番のポイントです。夫だけ、妻だけ、ではなく、お二人それぞれに万一があった場合を分けて計算してみてください。収入の割合や受け取れる公的保障が違うと、不足分も変わってきます。
計算例:モデルケースで見てみましょう
たとえば、こんなご家庭を想定します(あくまで一例です)。
- 夫(会社員・年収500万円)、妻(会社員・年収300万円)、子ども1人(5歳)
- 生活費は月35万円、子どもの独立まであと17年
- 預貯金は300万円
夫に万一があった場合、残された家族の生活費は少し小さく見積もって月28万円とすると、17年間で約5,700万円。一方で、妻の収入、遺族年金、預貯金でまかなえる分を差し引くと、不足分はおおよそ1,500万〜2,500万円あたりになる、といった具合です(実際の金額は収入や制度の条件で大きく変わります)。
ポイントは、正確な数字を当てることではなく、「わが家の不足分はこのくらい」という感覚を持つことです。
共働き夫婦でよくある「備えの偏り」
相談の現場でよく見かけるのが、ご主人の保障は手厚いのに、奥さまの保障が最小限、というケースです。
共働きの場合、奥さまに万一があると、収入が減るだけでなく、家事や育児を外のサービスで補う費用が増えることもあります。また、片方の収入に家計が寄っているご家庭では、その方の保障が不足していると影響が大きくなります。「二人で働いているからこそ、二人分を分けて考える」が大切です。
よくある質問
Q. 必要保障額は、子どもが成長したら見直した方がいいですか?
はい。必要な生活費の残り年数が減り、預貯金が増えていくにつれて、不足分は小さくなっていくのが一般的です。お子さまの進学や独立、転職や住宅購入といった節目で見直すのがおすすめです。
Q. 住宅ローンがあると、必要保障額は大きくなりますか?
団信に加入している場合、万一の際はローン残高が保険で返済されるため、住居費の心配は小さくなります。一方で、賃貸のご家庭は家賃が続く分、生活費として多めに見積もる必要があります。ペアローンの場合は仕組みが少し違うので、ペアローンと団信の注意点もあわせてご確認ください。
Q. 共働きなら、保険は少なめでも大丈夫ですか?
一概には言えません。配偶者の収入でまかなえる分は増えますが、教育費のかかる時期や、片方の収入に寄せた家計では不足が出ることもあります。この記事の手順で一度計算してみることをおすすめします。
まとめ:まずは「わが家の数字」を知ることから
必要保障額は、年齢や子どもの人数、住宅ローンの有無などでご家庭ごとに大きく変わります。大切なのは、世の中の平均ではなく「わが家の数字」を一度出してみることです。
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※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の商品をおすすめするものではありません。計算例はモデルケースであり、実際の保障額や年金額はご家庭の状況や制度の条件により異なります。
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